高校1年生 女子 往診
小学校3年生から突然発熱し解熱しない。市立病院に入院して調べたが白血球が減少している以外は異常がなく発熱の原因が不明。解熱剤を処方して良くなって退院してもまた発熱して入院。中学校は2/3休んだ。何とか卒業して高校に入学できたが、入学式の翌日からまた38度台に発熱し入院。解熱剤で5月に退院したが6月に39度台まで発熱し自宅療養していた。体はいつもだるく食欲がないのでトマトジュースだけ飲んでいた。体はやせ細り体重が45Kgから35Kgまで落ちていた。頚と腋下リンパ、耳下腺が腫れていた。お腹を見るとみぞおちの大動脈が硬化し肝臓部に圧痛性の抵抗があった。
軽く全身治療を施したら、その夜みぞおちが苦しくなり39度まで熱が上がったが、翌朝36.8度まで解熱し、食欲が出て久しぶりにご飯が食べられた。体調がよくなり入浴も出来た。その後治療を継続してみぞおちも柔らかくなり、平熱が続き発熱しなくなった。6回まで毎日加療し、その後2週間2回、月2回、月1回とに間隔をあけ12月まで加療し体調がよくなった。翌年4月に往診すると、胃の調子がよくなって食欲があり、すぐにお腹がすくようになっていた。体重は45Kgに戻っていた。血色もよく発熱しなくなった。以前は良く風邪をひいたが、家族の誰かが風邪をひいてもひかなくなっていた。その後、無事高校を卒業できた。
症例1 胃癌 五十九歳 男性 教諭
私にとって初めての癌患者だった。患者は職場の検診で異常が発見され、対癌協会で細胞診の結果、直ちに入院加療するように紹介状を出されたが、指定された病院には行かないで、私の師匠のところに来られた。症状は、全く食べられない状態になっていた。師匠は引退していたので私が引き受けることになった。患者の腹部を触圧診すると、胃部に握り拳位の非常に硬いシコリがあった。丁度、腹部大動脈の交叉部で、非常に激しく拍動していた。かなり強く押圧しても指が跳ね返されて入っていかない位硬かった。「毎日治療すれば一ヵ月で柔くなるから。」と師匠に言われて治療することにした。癌腫の治療に約一時間近く、更に腹部以外の全身治療に四十分位要して、やっと少し柔らかくなったと思っても、次の日にはまた硬化が戻っていた。一週間続けても同じ状態であったので師匠に相談すると、「治療毎に癌腫が柔らかくなっていかなければだめだ。朝晩二回治療してみなさい。」と言われたので、その様にやっていくと段々柔らかくなっていき、硬さが戻らなくなった。一週間続けたらかなり柔らかくなったので、また一日一回に戻した。癌腫が柔らかくなるにつれ自覚症状も改善され、食欲も出てきて、食べても以前のようにもたれないで消化するようになった。一ヵ月目には癌腫は抵抗感なく指が入るようになったが、大動脈の交叉部のみが少し硬かったので治療を継続した。二ヶ月目(加療六十一回目)には正常な柔らかさとなり、食欲も以前のように正常となった。十ヵ月後に対癌協会で検査を受け、治癒を確認した。
症例2 直腸癌 七十二歳 女性 無職
子供の頃より腸が弱く下痢しやすかった。食べると直ぐに排便したくなり、一日三~五回で一回の量が少なかった。朝食はパン食、洋食が好きでよく外食をしていた。ある日、風邪のような症状で下痢が止まらなかったので近くのS内科医院を受診、検便で潜血反応が出た。S内科の紹介で、Y内科医院で精密検査を受けた。その結果は、肛門から十センチ上部に五センチの癌が出来ているので、切除して人工肛門をつけるというものだった。患者の夫も癌で死亡していた。息子が人工透析をしながら当院に通院していたので相談を受け、手術しないで治療をすることにした。食事は和食にするように指導。最初の三ヶ月間毎日加療した。排便が太くなり調子よくなったので週二回の治療にして六ヶ月間加療した。排便回数が一日二~三回に減少した。その後も週一~二回ぐらい治療を継続し、市立病院で直腸癌が治癒していることを確認した。(「症例研究・創刊号」症例1)
症例3 子宮前癌(異型細胞) 三十五歳 女性 主婦
子宮癌の集団検診で異常が発見され、県対がん協会で細胞診の結果、異型細胞が見つかり,三ヶ月ごとの経過観察(クラス3b)ということになった。知人の紹介で当院に来院、最初の三ヶ月間に十七回加療し、同対がん協会で検査を受けたら、六ヶ月ごとの経過観察(クラス3a)になった。更に週一回治療を続け、三ヵ月後同対ガン協会で検査を受け、治癒していることを確認した。(症例研究・第二号)腹部硬結観察1)
症例4 アトピー性皮膚炎 十五歳 男性 高校生
子供の頃からアトピー性皮膚炎で関節部に湿疹が出ていた。いつも就眠中痒くて無意識のうちに掻いて、朝は血だらけだった。テニス部の選手でいつも激しい練習をしで筋肉痛と過労気味、お腹が空くのでおやつはスナック菓子とインスタントラーメンを食べ、食事は肉類など油物が好物だった。初回は風邪を引き発熱、喉の痛みと筋肉痛がひどくて来院。一回の治療で症状が軽減。食事指導も行う。その後月一~三回程度来院、筋肉痛のひどい硬化部を重点的に緩めた。五回目から湿疹が軽減し、七回からアトピー症状が改善してその後再発しない。この症例はステロイドなどの薬物を使用していなかったので効果早かった。(「症例研究・第九号」症例8)
症例5 五十八歳 女性 自営業
歯を磨こうと口を開けたら顎に激痛が走った。通院していた歯科医院から京都大学病院口腔外科を紹介され、通院して一年半治療(鎮痛剤、ステロイド剤など)を受けていたが、口が大きく開けられなくなり、喋る事も上手くできず、食事も十分噛めず、流動食を流し込んでいた。経営していたブティックも閉店せざるを得なくなった。手術するしかないということになり、手術の同意書にサインする時点で、後遺症が残り完治しないかもしれないという内容だったので、手術は受けたくないと決意して、以前から知り合いの治療師に相談し、その治療師が私の弟子だったので、私を紹介してきた。一回の治療で顎の痛みが軽くなり、一年半ぶりに口を開けて歯磨きが出来た。それから十回まで毎日治療し温野菜が噛めるようになった。顎の痛みは鋭い痛みから我慢できる鈍痛になる。以前からあった肋間神経痛、胃痛も良くなる。一ヶ月目から週一回の通院にした。十九回目で軽く咀嚼して食べられるようになる。チック症、顔面神経麻痺消失する。二十三回目、話が自由に出来るようになる。六ヶ月目にブティックを再開する。他の愁訴(頭痛、腰痛、視力低下、股関節痛、膝痛、不整脈、痔疾等)も良くなり月三回、二回に間隔をあけ、十ヶ月目には完治した。(「症例研究・第八号」症例2)
症例6 四十歳 女性 会社員
クラッシックバレーをやっていた十年位前から足が上げずらくなっていた。最近、トイレにしゃがんで立ち上がるときに、股関節が痛くて直ぐに立ち上がれなくなり、また腰もだるくなった。母が変形性股関節症で手術しなければならなくなって、自分の症状も母と同じなので心配になり同じ病院で診察してもらったら、「臼蓋骨形成不全」と診断された。近くの整骨院に一年間通院して鍼灸指圧治療を受け症状が良くなっていたが、また悪化したので当院に来院した。診察してみると、左右の股関節が屈曲伸展時に痛みがあり、開脚制限があった。シコリは股関節周囲だけでなく、腰部、膝関節、前頚骨部も硬化していた。最初の治療の翌日、腰から股関節にかけだるくなったが、その後軽くなった。二回の治療で屈曲伸展時の痛みが消失した。三回の治療で普段の症状が消失し、それから症状の再発がなく六回の治療でシコリが全て解けた。患者は以前冷え症があり、肥満していた。(「症例研究・第八号」症例9)
症例7 十六歳 女性 高校生
左胸の二箇所が痛むようになり、それが段々ひどくなり、遂に激痛になって耐えられなくなった。近くのS市民病院を受診し、胸部レントゲン撮影、心電図検査は異常なく、血液検査では白血球数がやや上昇していたので、「肋軟骨炎」と診断された。病院で出された薬(鎮痛剤)を飲んだが、薬の効果が切れると痛みが再発し治らなかった。整形外科の診察では肋骨は異常ないというものだった。出された座薬を入れたが、同じように鎮痛剤の効果が切れると痛くなった。近くの整骨院にも行ったが良くならなかった。患者の祖母の紹介で、遠方だったが当院に来院した。痛みの出ている右胸部を触圧診してみると、発痛部数箇所に圧痛の激しいスジ状の硬結があった。そこでこれらのシコリを緩めて痛みが軽減した。その後、痛みが消失し再発しなかった。(「症例研究・第九号」症例5)
原因
患者は小学校五年生の時、突発性側彎症と診断され、それから五年間コルセットを装着した。このコルセットの圧迫により血行が阻害されシコリが出来たものと推定される。
症例8 六十四歳 男性 大学教授
来院する五ヶ月前から発症し、腕が上がらなくなり黒板に字が書けなくなった。T市民病院整形外科を受診し、レントゲン検査の結果「五十肩」と診断された。当病院に通院したが良くならなかったので、知人の紹介で当治療院に来院した。症状は肩関節の疼痛、夜間のしびれ感、可動域制限(屈曲八十度、外転七十度)であった。一回の治療で症状が軽減した。最初の一ヶ月目六回加療し、朝の痛みが軽くなり、屈曲が八十五度までいくようになる。二ヶ月目には四回加療しシコリが軟化し、痛みが消失した。十一回目には屈曲制限が改善し左右同じになり治療を終了した。その九ヶ月後、治療院の前のバス停でバッタリ出会い、嬉しそうに「治りました。」と報告された。患者は、普段運動らしきことは殆どしたことがないということであった。(「症例研究・第八号」症例8)
症例9 五十歳 男性 設計技士
半年前から右肩から上腕にかけての痛みと上挙制限が出て、近くの整骨院に通院し、温熱療法、牽引療法を受けていたが改善されなかったので来院した。痛みの出ている部位のシコリを見つけこれを治療する。シコリの部位が多く非常に硬化していた。月二~四回の頻度で加療してシコリを緩めていき、途中新たに前腕部のシビレなどが現れたが、順調に症状が改善していった。治療回数二十九回で症状が完全に消失し、趣味の野球や日曜農業もやれるようになった。その後も月一回通院して経過を観察したが、数年経っても再発しない。(「症例研究・第九号」症例11)
原因
長年デスクに向かって同じ姿勢でパソコンのマウスを使って細かい設計作業を長時間やり、右腕を酷使した結果である。
症例10 八十四歳 男性 無職
肩凝り、腰痛と下肢痛のため当院に月一回通院していた。他に高血圧症、不整脈があり近くのM病院に通院し薬物療法を受けていた。夏にめまいの症状がひどくなり、M病院に検査入院して原因を調べたが、脳にも異常はなく、原因不明であった。そのまま入院して三週間点滴を受けたが、めまいの症状は良くならないので退院し、当院に再来院された。治療ベッドに横になる時に、めまいがひどくて大変であった。側頭部に軽いシコリがあり、これを緩めるのに重点を置いて全身治療を施した。一回の治療毎に症状が軽減していき、六回の加療でめまいの症状が起きなくなった。その後、二ヶ月経過するが、再発せず散歩も出来るようになり、不整脈も消失した。(「症例研究・第八号」症例4)
原因
この年、非常に暑い夏だったので散歩もしないで、毎日冷房の効いた部屋で過ごしていたので、体を冷やし自律神経の働きが悪くなり、末梢循環障害になったものと推定される。
以上の他、血液循環療法で効果のあった疾患、愁訴
内科系
慢性胃炎、胃潰瘍、肝臓病、腎臓病、心臓病(狭心症、特発性心筋症など)、大腸ポリープ、血小板減少性紫斑症、過敏性大腸症候群、便秘症、膀胱炎、冷え症、婦人科疾患(子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫、不妊症、生理痛)、更年期障害、バセドウ病、慢性疲労症候群、膠原病、乳癌。
運動器系
顎関節症、頭痛(偏頭痛、筋緊張性頭痛)、末梢性顔面神経麻痺、三叉神経痛、肩凝り、むちうち症、頚肩腕症候群、テニス肘、野球肘、椎間板ヘルニア、肋間神経痛、ぎっくり腰、膝関節症、こむらがえり、捻挫、手足のしびれ感。以上掲げただけでも多くの疾患愁訴に有効なのだ。
血液循環療法協会・専門学院・付属大杉治療院
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BCTA血液循環療法協会Blood Circulation Therapy Association
血液循環療法専門学院Blood Circulation Therapy Academy