吹田市在住の清水敏江さん(仮名 71歳女性)は8年前から右腰痛と足のシビレが始まり2年前からひどくなった。整形外科医院でMRI検査を受けて「腰椎すべり症、脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア」と診断された。同医院で牽引を受け鎮痛剤など出されたがよくならず、評判の鍼灸、指圧、マッサージなど受けたが効果がなかった。痛みとシビレがひどくて歩けなくなり、しゃがんでしばらく休んでから歩いた。(間欠跛行)歩ける間隔がだんだん短くなり3分くらいになった。症状が悪化してきたので医師に相談すると、「手術するしかない。ただし、すべり症と狭窄症とヘルニアと3つあるので手術は難しい」といわれ暗くなっていた。東京在住の娘さんに相談したら、「近くにいい先生がいるわよ。」と紹介され来院された。
痛みとシビレのある右腰、尻、腿(もも)の筋群が硬くなり、特にお尻とももの外側のコリはひどかった。他にも肩こり、頭痛、蓄膿症、五十肩、冷え性もあり、瘀血度は5点で血液循環が悪い症状だった。
初回の施術で、硬結部(コリの部位)を重点的に治療したら、腰痛、シビレがほとんどとれたのでびっくりされた。痛みが軽くなったので喜んで今までできなかった庭仕事やプールに行って泳いだらまた痛くなった。2回目の治療で症状が良くなったので、原因は、骨ではなく、筋肉のコリだと確信したので「手術しなくても治りますよ。」と言ったら、希望が出て明るくなった。3回の治療で、駅まで歩くのに2回は休んでいたが、休まないで歩き梅田までショッピングに行くことができた。その後、調子が良くなると庭仕事、墓地の草取り、ショッピング、旅行、水泳などやって症状が出て来院されたが、以前よりはひどくなく徐々にコリが軟化し小さくなった。その後、月2~3回のペースで来院され治療してよくなった。
*瘀血度(おけつど)
東洋医学独自の病理概念で末梢循環の悪い状態を瘀血(おけつ)と言い、その度合いを表す。冷え性、肩こり、頭痛、不眠などの愁訴や皮膚の状態などの血液循環が悪い症状が多いほど瘀血度が高くなる。BCT協会制定の予診カードの質問票から調査する。
中国在住の平畠桂子さん(仮名 62歳女性)は、H30年5月ごろから左そけい部(ももの付け根)が痛くなり、7月には立ち上がるとき激痛が出るようになった。帰国して病院で検査を受けたら「腰椎すべり症」と診断され、これは治らないと医師から言われた。鎮痛剤を処方されたが良くならなかった。途方に暮れて「腰椎すべり症」をネット検索したら「すべり症専門整体院」がヒットしたのでそこに行き、18回高額の治療を受けて痛みが軽減したので中国に戻った。しかし、9月からまた再発し、今度は以前より痛みがひどく、前屈不能になったのでまた帰国し、藁をもすがる思いで当院に来院した。
診ると痛みの出ている右そけい部に痛みのある硬いシコリが触診された。シビレのある左すね(下腿部)と左尻の筋肉も硬化していた。1回の治療でそけい部の痛み、腰痛、下腿のシビレが軽くなり、前屈しても痛みがなくなった。2回目で痛みが少し戻るが治療して良くなり前屈可能。3回目には症状が9割良くなったので、五十肩と甲状腺の治療をする。6回目には腰痛とそけい部の痛みはなくなっていた。肩関節の上挙ができるようになる。そけい部と尻の硬結が完全に軟化して中国に帰った。その後、12月上旬に帰国して来院した時には、痛みは全くなく再発していなかった。残りの五十肩の治療をした。その後も令和2年に帰国した時は、腰痛、そけい部の痛みは完全に治っていた。
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