昨年寝たままの状態から歩けなかったワジム君を古田勝彦治療士が介護付きで歩けるようにしました。今回は更に良くなるように治療することと、問題がどこにあるのか見極めることです。最初に気になっていたお腹を触診しました。やはり瘀血の腹症がありました。すなわち、臍部硬結があったのでこのシコリを解消するように治療して何回かやるうちに軟化しました。歩き方を観察すると、足の上りが悪く、引きずっていました。そこで鼡径直下部の腸腰筋、大腿直筋を触診すると硬化が認められたので、この部を集中的に治療しました。手の不随意運動は話を聞くとずいぶんよくなっているそうです。昨年は自分で食事もできない状態だったそうですが、今回はお菓子を自分の手で受け取って食べることができるのです。しかし、動きはまだ完全ではないので、頭と上肢の治療も良くやりました。オルヴチ滞在中出来る限り治療し、朝は7時半から夜は7時から1日2回治療し、合計9回治療し、お母さんが片手で支えるだけで歩けるまでになり、歩き方も力強く早くなりました。足も引きずらなくなり上がるようになりました。しゃべり方もはっきり発音できるようになり、話す内容も10歳とは思えないくらい大人びたことを喋り、最後のインタビューでは両親になり替わり「ここまで良くしてくれてありがとう。また、家まで買ってくれありがとう。」と言って、みんなを感激させ、私たちは涙ぐみましたました。頭の働きも良くなったのだと実感しました。昨年は「歩きたい」というのが希望でしたが、今回は「勉強して将来コンピューターの仕事がしたい。」とさらに意欲が出て、進歩しました。
最後にワジム君の両親に、治療のやり方を指導しました。
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